空前絶後の墓石創りが完工!

こんにちは!森本石材のホームページ・ブログにお越しいただき誠にありがとうございます。
本日5月8日のモリモトブログでは益田墓地公園にて累代墓石を建立させて頂きましたF家様の工事のご紹介をさせて頂きます!

この度建立させて頂くF家様のお墓は、ご兄弟の二家族で一緒にご利用されるお墓となります。
数十年前に同じく益田墓地公園内に既にお墓を建てておられましたが、高い場所でお墓参りがだんだんと大変になってきたとお考えでした。
そこで御兄弟で以前より確保しておられた車道から近いお参りしやすい区画に二家で共同のお墓を建てようということになり、当店にこの度のお墓のご相談を頂くこととなりました。

まずは既存のコンクリートベースを斫り解体していきます。
既存のベースの上にそのままお墓を建てる同業者さんもたまにおられますが、当店では必ず基礎をしっかりとした自信を持てる物に打ち替えさせていただいております。

写真の通り益田墓地公園の既存ベースは厚さがあまりなく、比較的安易に解体することが出来ます。あくまでも防草の為のベースとなっています。
コンクリート瓦礫を綺麗取って搬出します。

地盤が沈んでお墓が傾いてしまったなんてこともたまに見られることがあります(当店製のお墓では一度もありません)こちらの墓地も地盤の状態がよくわからず転圧地固めだけでは不安が残ります。また施主様のご要望もあり地盤の改良を施すことになりました!
地盤改良の方法は以下の通りになります。
まずは土の搬出です。ユンボを使って55cm程の結構な量の土を掘削・搬出します。

現地の土にセメントを適量混入してしっかりと混ぜ込みます!

セメントを土とよく混ぜ込んだら今度はしっかりと転圧を施し地固めを行っていきます。
この転圧をより丁寧に行うことで地盤改良の強度をより高めることが出来ます。
地盤改良部分の厚さは掘削した55cmの内30cmになります。

地盤改良・地固めの後、3日以上しっかりと養生をしましたら次の工程に入って参ります。
地盤の改良は土にセメントを混ぜる為、水分が地中にとても染みにくくなっています。
そこで排水の為に「ネトロンパイプ」を設置致します。墓所前の通路の下にパイプを通して崖側に有る排水口に向けて水が流れる仕様になっています。
パイプに劣化防止の不織布を巻き付けて配列が完了しましたら、パイプ全体に均等に圧をかけるように砕石を入れてよく固めていきます。

パイプ周囲の砕石をよく固めましたら全体に15cm厚になるように入れた砕石が10cm厚になるまでしっかりとまた転圧を施していきます。
事前にパイプの周りを固めて均等に圧をかけているので転圧をしても砕石の中のパイプが潰れることはありません。
ここまでがコンクリート基礎を打設する前の地盤作成・地固めとなります!

そしてここからはコンクリートを打設する準備段階になります。
地中からの湿気を防ぐ為に防湿シートを敷き、8ヵ所に直径10cmの丸い水抜き穴を空けます。
穴の位置も均等に水が抜けるようにバッチリ調整しています。
骨材は13mm鉄筋を20cm間隔で配筋し、高さはコンクリの打ちしろ15cmの真ん中になるようスペーサーで7.5cmの位置に調整しています!

生コンンクリート打設中の様子です。バイブレーターを全体に満遍なく当てて生コンの中の空気を抜き、より強度の高い基礎コンクリートとなるように丁寧に打設を行っていきます。

コンクリートにコテ目が付かなくなるまで丁寧に仕上げます。写真のコンクリートの真ん中辺りにある白い灰汁は取り除かなければコンクリートの強度を若干ですが下げてしまいますので綺麗に取り除きました👍

生コン打設後、数日間しっかり固まるまで養生しましたらいよいよ石工事に入って参ります!
まずは外柵の据え付けです。

外柵の石と石の接合部分にはこの様に耐震金具でガッチリ固定しています!角部分は基礎とも結合することで地盤と基礎コンクリート、お墓を一体化し、より耐震強度を高めています。

お墓の納骨室・本体を据え付ける為の基礎です。こちらも「鉄芯」を6ヵ所に取り付け、基礎ベースとお墓を一体となるようにしています。
地震が発生してもズレ・倒壊を防ぐことが出来ます!
近年の地震の際に倒壊したお墓は石と石がしっかりと繋がっている物は多く見られましたが基礎ベースとの結合がされたお墓は見られず、石と石とが繋がったまま全体が倒壊している物があったようです。耐震施工を謳うのであれば「土壌、基礎ベース及び墓石との結合」は必ず考慮するべきことでしょう。

上の写真の20㎜/鉄芯に加え、石と石との結合部分のズレを防ぐための金具「合刃」を入れていきます。

この様に切り込みに金具を交差させて入れることでより強力なズレ防止となります。

これまでの納骨室内はコンクリート部分が露出していましたが、この度のお墓ではコンクリート・金具部分が一切見えないように納骨室内にも石を貼り付けています。

ここまででお墓の下周りが完成です!

納骨室の組み上げを行っていきます。

納骨室内はこの様になっております!接合部分には耐震接着材と耐震テープをガッツリ付けた上でさらに金具で固定しております。
この上なく強固な耐震・免震構造の施工を施しております。

納骨室内には棚を設けており、お骨壺を綺麗にお納めすることが出来ます。
せっかくスペースがありますので余す所なく有効に活用していきます(^^

ご覧ください。納骨室の天板を据え付けています。クレーントラックが近くに設定出来大きな一枚石を使用することが出来ました。

ついにお墓の本体の据え付けです!じわりじわり位置を調整しながら設置しています。

石と石との間にはこの様に耐震接着パッドを使用しています!この耐震パッドはなんと震度7まで耐えることが出きお墓の倒壊を防ぎます!

弊社社長の的確な指示の元クレーンで若干石を浮かせながら耐震パッドで接着する寸前で位置を決めています。

お墓の本体建立後は墓誌・お花立・香呂等の墓装品を設置して仕上げを行います。

F家様の累代墓石建立工事見事に完工です!!

F家様のお墓の石は見える所も見えない所も全て理想の墓石材と呼ばれる天下の銘石泣く子も黙る佐賀県産/唐津・天山石を使用してお創りさせて頂きました!
墓石本体・お花立て等前周り・墓誌には別格最上級材の「紺碧」を! 納骨室・外柵・敷石には特級材「銀鋼」を使用!
最高品質の国産石材に加えて、石材の加工・地盤強化・排水構造・基礎・耐震構造と全てにおいて言うこと無しのまさに「理想のお墓」を体現させていただきました!

完工時には施主様にもお立会い頂き、『大変ご満足である』とのお言葉を頂きました(^^♪
この度のお墓は建築業に精通されておられる施主様のご要望とご指示の元 ご教授頂いた上お時間を掛けて設計をさせて頂きました。我々お墓屋では思いも着かない施工方法・構造を沢山お教えて頂き、モリモトのこれからの墓石創りに新たな一ページを開くことが出来た思いであります。
この度のおかげさまでのご縁でお勉強させて頂いた施工方法を生かしてこれからもより良いお墓を沢山お創りさせて頂きたく思います。

F家様、この度はモリモトにご用命を賜り誠にありがとうございました!

最後までお読みいただきありがとうございます。
是非また森本石材のホームページ・ブログにお越し下さい。

令和3年5月8日
(有)森本石材/森本健介